2年生の必修科目

上級憲法

 天然で有名なI教授。独特の雰囲気のオンデマンド配信。声と喋り方は良いが、遅刻癖・延長癖も対面と変わらず配信が大幅に遅れ、かつ超長編になってました。試験内容と関係があったかというと、ないと思います。環境ビデオとして流すならありかな。

 試験は自由に論じる問題と事例問題が出ました。試験対策としては、とにかく人権について普通に勉強しておき、事例問題は普通にしっかり解答し、自由に論じる問題については何とか臨機応変に対応するしかないと思います。テスト前に飲み会を開催して招待し、出題について頼み込んだら簡単になったという話も聞きました。

上級民法1

 A准教授は、ちょっと不思議な雰囲気がありましたが、最初に要件をはっきりさせて、それに当てはまるかとか、どこでルートが分岐するかとか、明確に説明してくれました。聞けばスッキリとわかるような内容でした。

 中間レポートが1回あります。

 試験内容は講義の範囲内で、標準的なレベルだったと思います。

 ただ、民法は、教授によって講義内容が異なるらしいです。

上級行政法

 教授のあまり呂律が回っていない感じだったのでちゃんと聞いていませんでした。

 試験は標準的な内容ですので、授業の範囲すなわち取消訴訟・国賠訴訟の処分性以外の訴訟要件・本案勝訴要件を検討する練習をしておけばよいと思います。

上級刑訴法

 N准教授は、声も大きくハキハキしていて、明るく爽やかな好青年という感じでした。板書はWordに文字と罫線が書かれている程度だったのでイマイチ視認性がよくありませんでしたが、説明は明快だし繰り返してくれるので、論点、要件その他について、聞けばスッキリとわかるような内容でした。

 授業内容は、基本科目刑訴法もそうですが、ケースブック刑訴法(超分厚いやつ)の指定の設問を解いてきて、指名されたら答えるというもので、各クラス共通です。教授によって講義内容にそれほど差はないようですので、前年度の書き起こしが手に入れば予習はそれを読むだけで済みます。

 定期試験も授業で扱った範囲内で、標準的な形式の問題だったと思います。

上級民訴法

 小声でペンか何かをカチカチさせていてちょっと怖いH教授。わかりにくかったです。理由は次の2点です。

 教授の質問に対する学生の返答は間違っていることが少なくないことから、学生の返答が正しかったとしても、直後に教授から再度解説をしていただきたかった。というのは、間違った情報を頭に入れないようにするため、学生の返答をあまりしっかり聴きたくないからです。口頭よりもメモはどうしても遅れるので、学生の返答をメモして、しかも学生が言い直し・訂正をするのに合わせて直して、さらに教授のコメントを聞いて、さらに直すという作業が非常に手間で大変でした。ソクラテスメソッドの悪い側面だと思います。

 また、説明の結論がはっきりしないことが多く、スッキリ頭に入りませんでした。もちろん、判例の読み方がいろいろあったり、学説が分かれているために断定し切れないのだろうとは思いますが、学習の面では頭に入りやすかったんじゃないかと思います。

 教授によって講義内容が異なるかもしれません。

 定期試験は、授業で扱った範囲内なので、レジュメを元にレジュメ掲載の判例の要点を整理すれば足りると思います。

上級刑法

 H教授もW教授も司法試験を意識したもので明快。H教授の基本科目刑法のレジュメは、もはや参考書不要といえるほどの出来。

 オンライン授業のやり方を試行錯誤しているらしかったので、今後どうなるか不明ですが、私が受けたときは毎回刑法事例問題演習の設問を解いて提出し、最終回くらいに短答式の小テストをやりました。

 定期試験は、授業で扱った範囲に限らないですが、標準的な形式の問題だったと思います。

リサーチ&ライティング&ドラフティング

 契約書やM&Aに関する授業。実務家教員担当科目。試験問題は膨大に見えるが、全部をじっくり読む必要はなく(全部読む時間なんかないし)、設問を解くのに要点だけかいつまんでチェックして回答すれば足りる。授業で扱った設問の類題なので、解答例のテンプレート、検討手順表を用意して置いて対策すれば足りると思います。

 テンプレート・検討手順表はコチラ

民事判例研究

 判例の読み方を教わる授業。とはいっても、民法が苦手な人からの要望で、上級民法1・2の導入として、民法の復習科目として、かつ上級民法1・2の範囲外になっている分野の科目を兼ねた内容になっているとのことでした。一審から上告審の判決文を毎回1事件ずつくらい読んで行くので分量は多いです。

 顔もしゃべり方も声も尾木ママ似のM教授はネチネチとした方で、間違ったことをいう学生に対してあからさまにドン引きしたりしていたので怖かったです。しかも早口で、メモを取る間にどんどん進んでいってしまう。判例分析のやり方は、詳細な解析は別としても、どの項目を見て行くかというような形式的な手順をノウハウ化できると思うので、わかりやすくスライドでも作って欲しかったです(判例分析の手順はコチラ)。帰納法で身に付けてくれというのも勉強法なのかもしれないけど、それではこの講義をする意味は半減すると思います。

 試験時間は3時間で一審から上告審まで、さらに類例2つも読んで分析するというもので、大変なものでした。短い時間内に判決文の要点を把握しなければならないので、試験対策としては、判決文のどこを読めば良いかを把握する練習が必要です(判例分析の手順はコチラ)。のんびり読み込む時間はありません。過去問を見れば卒倒しそうになると思いますが、授業で習ったとおりに要点を探して解答しましょう。解答例のテンプレート、検討手順表を用意して置いて対策すれば足りると思います。

 テンプレート・検討手順表はコチラ

民事実務基礎

 実務家教員担当科目(裁判官)。毎回問題演習をやるので定期試験対策になる。

 教科書・参考書としてたくさん指定されているが、授業では使わない。大島本(入門・発展)と赤本があれば足りる。大島本の解説部分を写せばいいような設題が出る。

 大島本と赤本をまとめた要件事実表・答案テンプレート・検討手順表はコチラ

刑事実務基礎

 実務家教員担当科目(法曹3者の交代制)。検察官・刑事弁護士・刑事裁判官の3人が交代で講義していて、質問は刑事弁護士の先生からされたくらい。試験は標準的な内容だと思います。過去問をやっていれば十分対応できます。

 テンプレート・検討手順表はコチラ