選択必修科目には、上級商法1・2、法のパースペクティブ・現代法の基本問題の基礎法学系、国際系、租税法等4単位系、民事弁護研究等実務系があります。※東大的には、前3者は必修科目扱いらしいですが、このブログでは選択必修としておきます。
上級商法
上級商法1(閉鎖会社)
実務家教員担当科目。おそらく2022年度で任期満了ですのでS教授固有の事柄については省略します。
上級商法では、総合以外は司法試験向きでないという話が聞こえてくると思いますが、閉鎖会社はそうでもないんじゃないかと思います。要するに株式譲渡制限のある会社の設立から組織再編、買収などまで扱う科目ですので、譲渡制限を問わない総合に近いように思われるからです。
閉鎖会社自体は私の場合は家族が閉鎖会社を経営していて身近なものですので、一応意欲が出ますし、総合を選ぶと、ネチネチ細かくて非常に怖いF教授に当たるおそれがあったため、総合を選ぶ気にはなりませんでした。
問題は、資料がとにかく多いこと。もうとにかく大量でした。指名が名簿順だったので、普段は指されそうな回にだけ予習すればよかったですが、それでもテスト対策では大量の資料を読んでまとめたため大変でした。資料の内容は一応レジュメにまとまってはいますが、それだけでは不安だったので。でも今から思えば、レジュメだけでも大丈夫だったのかもしれません。
1回ゲストを呼んでいました。
定期試験は、授業でやった設題の類題が出ました。
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上級商法2(商事売買)
実務家教員担当科目。貿易などの企業間契約についての勉強でした。全然司法試験向きではないと思います。
指定の参考書(江頭『商取引法』)は不要でした。
上級商法1で総合を選ばなかったので、その続編と思われる上級商法2(総合)を選ぶのは憚られました。ただ、閉鎖会社でやった組織再編が上級商法2(総合)にも出てくるので、総合を選んでもよかったかもしれません。商事売買の場合は前知識がほぼゼロだったので、これを選んだのは失敗だったような気もしなくはなかったです。上級商法1で総合を選ばなかったら上級商法2で総合を選べないみたいな制限があるとは聞きませんので、たぶん片方だけでも選べると思います。
発言又は解答例採用を合計3回求められ、それに満たない人について最終回とかその前の回あたりに指名される形です。発言内容が的外れでも成績には影響はないとのことでした。
1回くらいゲスト講師が来たような気がします。
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基礎法学系
法のパースペクティブ
I教授ら4名のオムニバス形式の外国法の授業を選択しました。レポート形式だったためです。講義形式でした。レポートの内容は自由でした。
(参考)
現代法の基本問題
レポート科目か、持込可科目で迷いましたが、いずれも登校しなければならないということだったのでやむなく試験科目のA教授のものを選びました。講義形式でした。
A教授がわりとぶっちゃけた人だからか、結構緩くて面白い内容でした。試験は結構書けたと思っていたのですが、成績はなぜか悪かったです。
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(参考)
4単位系
租税法
4単位系選択必修をどれにするかと考えたときに、他の東大ローブログで労働法・知財法は暗記量が多いとか鬼教員もいるとか書いてあったので、これらは選択肢から外れ、独禁法は同セメに開講される上級憲法の担当天然のI教授であって上級憲法の対策が重くなりそうであってこと、英米法については英語は私にとっては遠い昔であり今から復習できるわけはないこと、2年次科目は租税法であり、Aセメ科目であるから、租税法を落としても来年があるし、というようないろんな理由で選びました。
M教授は、萩原流行そっくりですが、非常に優しいお人柄で、結構癒やしでした。発言は名簿順で、挨拶や雑談も発言としてカウントされました。手取り足取り教えてくれるのは東大ローでは珍しいと思います(他には人数が少なくて本ブログには記載していない選択科目に1つありますが)。
問題演習が時々あって、それが試験問題と同じ形式ですし、過去問で何度も問われた正誤問題や5択も出てくるので本当に楽です。
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(参考)独禁法
独禁法は履修していませんが、どんなもんか見に行ったときに、S教授が2年生の3年次科目履修について包括的に許可を出されていましたので、事実上は2年生も自由に履修できるようです。
国際系
国際系は、国際法、国際経済法、国際租税法を選択しました。国際系の修了要件としては2年Aセメで国際法を取ったのでそれだけで良かったのですが、3年Aセメでギリギリになるのは怖かったので、できるだけ3年Sセメで先端科目の方の要件を満たせるように履修科目を選ぶことにしました。そうすると、時間割が合い、かつ上記方針に沿うように選ぶと、国際経済法と国際租税法ということになりました。
国際法
2年Aセメで国際法を取った理由は、2年Aセメは必修が多くて大変ですがそれでもコロナ禍でオンライン試験が行われるうちにできるだけ単位を取っておきたかったこと、2年Aセメで国際法が採れれば国際系の修了要件を満たして安心だし、落としても一応来年があるということ、です。
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国際経済法
3年次Sセメで取りました。講義形式のリアルタイム授業。ひたすら教授がレジュメに沿ってボソボソとしゃべっていく。
試験でしたが、授業の最終回らへんで問題演習を2問くらいやったので、それに合わせて答案のテンプレートを作っておけば足りると思います。結局は、判例を踏まえて、国際問題が生じたときに、X国がどう主張し、相手国Y国がどう抗弁し、X国がどう再抗弁するかということを意識すればよいわけです。
1回ゲストを呼んでいました。
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国際租税法
実務家教員・学者教員共同担当科目。3年次Sセメで取りました。ソクラテス形式。国際租税には全く興味はなかったが、租税と諸法で緩いことがわかっているS教授の担当なので取りました。K准教授も共同担当でしたが、K准教授が授業時間内に雑談しすぎなくせに、お昼休みに延長してもいいよねというごり押しで毎回20分延長していて大変迷惑でした。しかし、レポートは教科書をまとめただけでもBが来るというものだったので楽でした。授業を大して聞かなくても教科書を読めばレポートを書けますが、予習として事案を把握しておかないと指名されたときに困ります。指名はランダムでしたが、熱心に発言する学生がよく指名されていました。
1回ゲストを呼んでいました。
実務系
民事弁護研究
実務家教員担当科目。実務系は、当初は試験のない民事事実認定論を選択するつもりでしたが、コロナ禍の渦中にあって何度か登校しなければならないということだったので止めて、民事弁護研究を選択しました。落としたらAセメでリサーチペイパーや法律相談クリニックを取ればという考えからです。
主に相続問題の処理と法曹倫理の話で、試験も簡単でした。3年次Aセメでは法曹倫理が必修になっていますが、この授業で聞いたことがそのまま法曹倫理で出てきたので、掛け合わせが良いんじゃないかと思います。
リサーチペイパー
3年Aセメで取りました。12000字目安で、2月半ばにzoomで口頭試問がありました。
好きな教授に担当をお願いして、少しアドバイスをいただいたあと、1月初めまでに書いて提出します。教授とのやりとりは、メールやzoomで何回か質問をしたくらいです。
口頭試問については、時間は30分で、試験官は担当教授と副査の2名で、最初5分で概要を説明し、副査と担当教授から質問を受けて答える形です。オンライン試問だったからか、資料を見てもOKでした。
確か3つまで履修できるはずです。授業に拘束されることももなくて、好きなこと書いて、緩い面接で2単位なので、お得だと思います。今から思えばもっと取ってもよかったです。